ノンフィクションでいくつか賞をとった辺見庸『もの食う人びと』を読んだ。
僕を含めた周りの「食」の行為は粗末だ。まちがっても食事が粗末なのではない。日本人はどれだけ良いものを食べているかは本書の作者のような旅をせずともわかるはずだ。
砂糖不使用、糖質ゼロ、カロリーオフ、ゼロカロリー…最近、カロリーがどんどん悪者となっている。また、食事には時間をかけない、移動中に適当なものを食べる…等々、いかに日本で「食」という行為が粗末に扱われていることか。
これに比べて本書で行った国々での食に対する姿勢!食べ物があるかないかで一喜一憂…なんてものではない。まさに生き死にの問題だ。
本書を読めば、世界各地の知らなかった情勢を知ることができる。日本で普通に暮らしていても、ソマリアやチェルノブイリ原発事件後の周辺地域などに思いをはせることはまずないだろう。
しかし、本書は伝えたいことが一貫していないと思う。もちろん「食」という人類の共通項から世界各地をレポートしてはいるが、つまるところ飢餓問題を取り上げたいのか、日本人の飽食を批判しているのか、「食」から文化の違いを見たいのか、「食」という行為そのものに迫りたいのか、まとまった主張はない。だからこそ、読む人によって衝撃的な部分が異なったりしておもしろいのかもしれませんけどね。
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