世の中なんでも、わかりやすくないし、どれだけ説明されても理解なんてできない。

でも、あいまいなことを「書いていく」ことで、なにかが見つけられたらいいなって、そうおもってやってます。

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2011年1月25日火曜日

手紙

東野圭吾『手紙』を読みました。予想外の展開を繰り広げ、緻密に計算されつくしたミステリー…というものをイメージしていたので、肩透かしをくらった感覚はありましたが、手ごたえは充分でした。

この作品はミステリーを読みなれた人ほどおもしろい、というか作者がそういう読者に向けて書いているのではないかなと思う。通常のミステリーとは違い、殺人者でも、被害者でもなく、殺人者の家族にスポットを当てて、交情や差別の入り混じった複雑な感情と、それによって関係付けられた社会を描いていると思いました。また、この作品はどうしても大衆に向けた小説として書かなければならなかった。平易な文体はそのためなのだろう。

ただ、読んでいる際に雑音が混じったのような違和感を感じた。説明不足を誤魔化されて意図的な方向へストーリーを進まされているような気がした。「どの点が?」と訊かれると、それは始終、物語の中にあったノイズのようなものだった、としか僕には答えられないのですが。

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