世の中なんでも、わかりやすくないし、どれだけ説明されても理解なんてできない。

でも、あいまいなことを「書いていく」ことで、なにかが見つけられたらいいなって、そうおもってやってます。

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2011年6月8日水曜日

「いき」の構造

九鬼周造『「いき」の構造』(岩波文庫)を読みました。

この本には、表題作の他に「風流に関する一考察」「情緒の系図」が併収されています。三篇とも、難しいのですが、比較的、「いき」の構造が理解しやすく、「風流―」「情緒―」と読み進めるに連れて難解になっていきました。

「いき」の構造は題のとおり、「粋(意気)」という概念の構造を、内包的・外延的な見地から定義していきます。直六面体の図を使って言葉を定義していくその方法には得心するとともに、その発想の凄さに驚嘆してしまいます。この話の中に、遊郭に大きな影響を受けた日本人の人生観も読み取れて大変おもしろいです。さらに、遊郭を「芸能界」に置き換えれば、「野暮」→「甘味」→「意気」→「渋味」という流れは現代にも適用できるかもしれません。

「風流に関する一考察」は「いき」と同じように「風流」を定義していく話、「情緒の系図」は歌から人間の感情を読み取り、分析し、図式化してみようという話。どの話も一読の価値は絶対にあると思います。何年か経った後、深く理解するためにもう一度読んでみたいと思わされる本でした。

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