―あるいはインターネットという海で、人はどのように溺れていくか。
一時期ネットを騒がせたこの記事↓
(A).「普通の女子大生がなぜ、Google+で「日本一」になったのか」
この記事に対する、とあるブロガーの文章がこれ↓
(B).「普通の女子大生は、Google+で「日本一」になんかなっちゃいない。」
さらっとしか読んでいないけれど、私は後者の方が正論だと思う。理由は二点ある。
①Google+がTwitterほどさえも一般化はされていないサービスであること②早大で「Aya Sakaguchi」というアカウント、そしてアイコンの綺麗な顔を見ればそこに「アイドル性」が生まれるのは当然だと言えること、だ。まあ、この話に私が注目したのはそんなことを言いたいのではなくてもっと単純なこと。
以下は(B)のサイトの一部を引用したもの。
正直に言うべきなんだよ。興奮したって。震えたって。インターネットで誰かに認められて、心臓がどくんどくん言ったって。人間の脳味噌なんて1万年前から変わらない。だから10人から認められればびっくりするんだよ。嬉しいんだよ。感動するんだよ。興奮するんだよ。現実ではそんな事はない。滅多とない。カルタゴを滅ぼすべきである、って言っても誰も耳を貸さない。精々野良犬に吠えられるくらいだ。それがインターネットでは違う。5人10人簡単に集まる。だからこそ人はインターネットを見誤る。勘違いする。思い上がる。間違った興奮を覚え、身に余る欲望を抱き、的外れな期待を託し、肥大化した夢をインターネットに託してはその後に、黒歴史として隠蔽しようとする。筆者の主張はむしろその下にあるようなので、下のパラグラフも引用したが、ここでは強調部分のパラグラフのみについて言う。
「そんなんじゃなかった」と語ろうとするんだ。皆そうなんだ。あれは暇だっただけ、あれは身内に向けて書いていただけ、あれは就活の為だっただけ、あれはアラビア語が嬉しかっただけ・・・。そうじゃないだろ。そんなんじゃないだろ。インターネットはいつだってそうだった。人の感覚を撹乱し、現実を誤認させ、おかしな興奮に巻き込んだんだ。それがインターネットだったし、それがインターネットなんだ。インターネットで得た興奮と感動を、インターネットで抱いた野心を、インターネットで見た夢を、インターネットで愛した人を、インターネットで残した軌跡を、僕らは決して捨て去るべきではないし、微塵も恥じるべきではない。僕らは全力でインターネットしたし、全てをなげうってインターネットしたじゃないか。
だからこそ、今、はっきりと言うんだ。僕らがインターネットをするのはザッカーバーグの為ではなく、インターネットの為でもなく、ましてや自分自身の為でもない。愛の為だ。真実の為だ。確かに存在したはずの、真実の愛の為なんだ。
強調部分の文章はソーシャルネットにおける快楽を言い当てているように思う。
Twitterでフォローされた、リツイートが100を超えた、コメントがある、孤独ではない、コメントが注目されている、みんなが“俺に”注目している!
…すべて我欲!そして倒錯!!なぜならそれほどみんなが“君に”注目しているわけではないからだ。クリックとキーボードの連打によるコミュニケーションに対面したコミュニケーションの“重さ”があるはずはない。
引用の傍線部の最後の一文に「黒歴史として隠蔽しようとする。」とあるが、その行動は倒錯的な快楽から逃げ出す防衛本能なのではないか。対面したコミュニケーションの快楽とは違った快楽に溺れてしまってはいけないと、インターネットという海から必死に陸地に這い上がり「もうあんなところには怖くていけない」と言っているのではないか。しかし、対面したコミュニケーションからすれば「倒錯的な快楽」であっても「快楽」の一つであるには間違いない。自ら進んで、その甘美な海に溺れに行きたくもなるのだ。
泳げない。大抵の人は。そして「海へ行かずに陸地で過ごす」という決断もできない。あまりにも世界がインターネットを受け入れているのだから。
私はインターネットに対しての人の反応には3パターンあると思っている。
①泳げる者
②溺れる者
③泳げるわけでも、溺れるわけでもなく、アメンボのように浮かぶことのできる者。
①は、天才肌、あるいは自分を律することのできる人。インターネットに興味を持ち、その甘さと恐ろしさを知りながら、有用に利用できる船乗りのような人。
②は、インターネットに興味があり、その甘美な味も知っているが、そこに飛び込むと溺れてしまう、海に焦がれる子どものような人。
③は、そもそもインターネットに対する興味が希薄な人。一応、ひととおりの知識を得て使うことができるが、専門的な知識は身に付けることを選ばない。それゆえ、ハマりこんで溺れることもない。水中に入らないから溺れない、だからアメンボ。
私は②だ。インターネットが楽しくてたまらない。もうその味を知ってしまったから③にはなれない。近いうちに船乗りになれるように努力する。
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