■作品紹介
その名前を知らない人はいないだろうと思われるノーベル賞。しかし、その成り立ちや、コンセプトを詳しく知っている人はわずかなのではないだろうか。この本は、飽くまでもコラムのような、軽読書の範囲でノーベル賞を説明してくれるので大変おもしろく読めた。
■要約
ノーベル賞を考える上でまず取り上げなければならないのは「ノーベル」本人であろう。彼はダイナマイトを発明したことで有名であるが、それはニトログリセリンによる爆発作用を発見したのではない。その爆発作用を安全に使えるものとして応用したことに彼の功績があるのだ。
ノーベル賞には物理学賞、科学賞、生理学・医学賞、文学賞、平和賞の五部門がある。いずれもノーベルの遺言によって作られた。後に追加された経済学賞はノーベル本人の意志によるものではないため厳密に言えばノーベル賞から外すべきであろう。
なぜノーベルは上の五部門に限って功績を称えようとしたのだろうか。それは、ノーベル本人の関心領域による。ノーベルは「ダイナマイトを発明した」と言われるため、「理系・理科系」なのではないかと思われるかもしれないが、非常に関心領域の広い読書家であり、文学を愛していた(ただし、好みはロマン主義・自然主義に寄っており、ノーベル文学賞の受賞基準にもロマン主義・自然主義的なものと明記されていた。)
■美点
一般読者を「置いてけぼり」にしないように、専門的になりすぎずに知的好奇心を刺激してくれる良書だと思う。
■欠点
美点と重なるが、研究書ではないのでノーベル賞ないし、ノーベルについて詳しく知りたいのであれば、別の本を当たる必要がある。
■感想
わかり易く、詳しすぎない文章なので眠くなるような退屈さがない本であった。このような分量で様々な方面の知識を得られる本があると非常に嬉しい。
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