村上春樹『シドニー!① コアラ純情篇』を読んだ。もちろん続編の『シドニー!② ワラビー熱血篇』があるんだけど、しばらくは読まなそうだから先に①のレビューをしてしまうことにした。2000年9月、シドニーオリンピックを中心とした村上春樹の旅行記だ。
僕は別にオリンピックが好きなわけでもないし、オーストラリアについての本を読みたかったわけでも、旅行記全般に目が無いというわけでもない。
なんでこの本を読んだかと言うと、村上春樹の本をほとんど読み尽くしたからだ。翻訳本は読んでないが短編小説、長編小説は全て読んだ。エッセイや旅行記が2,3作未読である。
これほど村上春樹が好きな人が書くんだから評価にも偏りが出るだろう。何卒、ご了承下さい。
上に載せた画像にも書かれているが村上春樹は変わった価値観を持っている。オリンピックの開会式なんてものは馬鹿らしいと言って行進の途中で帰ってしまう。そして、「だいたい僕は「行進」というものが大嫌いなんだ。」という一言!
僕はこの言葉に妙に説得力を感じてしまう。「おお、俺も行進は大嫌いだぜ。」と返事をしたくなった。
確かにオリンピックというものは開会式を筆頭にして、開催国の「国力の誇示」として使われてしまう面がどうしてもあると思う。これは北京オリンピックのときも顕著だった。その点も村上春樹は、もはや「スポーツマンの祭典」ではない…と批判している。
個人的な趣向でいうと、僕はスポーツ観戦に興味・関心が全然無いのでスポーツの記述は少なからず退屈した。(村上春樹はスポーツ観戦自体は好きみたいです)それでも、トライアスロンの記述は面白かった。
一番おもしろいと思ったのは、動物の記述だ。ワニやコアラやカンガルー、ウォンバットや蛾に至るまで様々な動物豆知識があってうれしい。コアラの話は秀逸。
所々でオーストラリアの歴史についても記述されているので勉強にもなるし、日本からすると変に思えるオーストラリア人の感覚もわかって面白い。
特に「大方の日本人はコアラを抱いて、その写真を撮るためにオーストラリアに来る」っていうのは、まったくその通りだと思う。こんなこと書かれないような日本人になりたいものだ。
読了期間 3月某日→5/25
評価 ★★★☆☆
オリンピックの行進好き。国によって服がちがっておもしろい
返信削除服はおもしろくても行進自体はつまらないと思っちゃうわ。
返信削除そういえば五輪の開会式まともに見たこと無いな