様々なことからピックアップされたかたちの自己啓発本であるので、僕からすれば、大学1年生のときに受講していた齋藤孝の講義の復習ができたといった感じです。他の本よりもさらに個人的に語りかけてくれるように書いてあるので一対一で対話ができた気がします。
齋藤孝いわく、著者が自分だけに語りかけてくれるように本を読むことはとても良いことだそうです。すべての本に対してそのように接したいものです。
ただ、情報量が多く「ああしたほうがいい、こうしたほうがいい」と言ってくるので、一貫したものが受け取りづらいです。「お好きなものをどうぞ」といった感じ。一貫したものがあるとしたら「座右の本」なるものから学び取るといいということでしょうかね?
「独創性」についての記述は必見ですね。現代人は「オリジナリティ至上主義」とでもいいますか、個性的であれば優秀である、才能がある…と評価する傾向にあります。例えば「独学で学びました」と言えば、すぐにみな褒めてしまうわけです。しかし、ゲーテいわく「独学は非難すべきもの」だそうです。なぜなら、独学は文化の継承をまったく無視し、基礎をおろそかにしているから。独学において褒められるべきはその意欲だけで、独学で才能を発揮できる人も師から学び、修練したほうがはるかにいいのだそうです。
また、「オリジナリティ」などというものは存在しないに等しい、どんなものでも先人たちの影響なしにつくったものなどないと言います。
ここで非難しているのは「オリジナリティ」至上主義のために、先人たちを学ばないという姿勢が蔓延してしまうことです。
モーツァルトなんかは5歳のときから作曲ができたじゃないか!と誰かがいうかもしれません。しかし、モーツァルトは3歳になる前から過去の大家の音楽を学んでいました。ただ単に天才は学ぶのが異常に早いだけです。一人の人間の中に皆が求めるような「オリジナリティ」という大層なものはないのです。
「オリジナリティ」とか「自分探し」とか今、すごく流行っていますけど、そういう人にはこう言ってやったほうが良いみたいです。
「お前の中には大して凄いものはないんだから、せめて凄い人から学べよ」と。
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