―ある女の“目覚め続けている日常”を描いた作品、『ねむり』を読んだ。村上春樹が21年前に書いた短編の「眠り」を改稿した本で、おととい発売された。
眠りと死は果たして似ているのだろうか?両者でもっとも違う点は眠りは誰もが経験していることであり、死は誰も経験していないということだとも言えるだろう。死はどんなものなのだろうか?もしかすると、本書に書かれているようなことが「死」なのかもしれない。それは生きている誰にもわからない。
もともとが短編小説であっただけに、じっくり読んでも40分程度で読了してしまった。そしてその間、ひと息もつけなかった。この小説は他の村上春樹の作品よりも言葉に力があると思う。自身でも本書のあとがきで「テンションが高い」と表現していたが、本当に本書には村上春樹の思いが宿っていると読んでいて感じた。
装丁、挿絵、手触り、においまでも味わえる本だと思う。強くお薦めしたい本だ。村上春樹という作家の本が読めて、しかも彼が僕と同時代に生きているという事実に本当に感謝している。
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