ニーチェ『ツァラトゥストラはこう言った』を読みました。岩波文庫の紹介文には「晩年のニーチェがその根本思想を体系的に展開した第一歩というべき著作。(後略)」と書いてあるのですが、この作品から体系的な思想を読み取ることは本当に難しいと感じました。聖書を読んでいるような感覚がして、思想を教えているというよりも、言葉を与えているという印象がする作品でした。
多分、僕はニーチェの思想を2割もわかっていないと思います。何となくの理解をここに書いてみると、ニーチェはキリスト教的価値観からの脱却やニヒリズム(虚無主義)を奨励したうえで、人間を超えた「超人」になるべきだ、と言っていたんじゃないかなと思いました。ただ、その「超人」がどういうものなのかということや、有名な「永劫回帰」の思想については全くと言っていいほどわかりませんでした。
体系づけられた思想の意味はわからなかったのですが、ひとつひとつの言葉は印象に残るものが多いです。最後に、その中で気に入ったものを3つだけ挙げておきます
睡眠をうやまい、畏れるがいい!これが第一のことである。そして、よく眠れない、夜に目をさましている者とつきあうな!(岩波上巻「徳の講壇」より)
美はどこにあるのか?わたしが一切の意思をもって意思せざるをえなくなるところにある。影像がたんなる影像に終わらないように、わたしが愛し、破滅しようと意思するところにある。(岩波上巻「汚れなき認識」より)
自分自身に命令することのできない者は、ひとに服従することになる。自分自身に命令できる者は少なくないが、かれらも自分自身に服従するまでにはなかなかなれない!(岩波下巻「古い石の板と新しい石の板」より)
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