世の中なんでも、わかりやすくないし、どれだけ説明されても理解なんてできない。

でも、あいまいなことを「書いていく」ことで、なにかが見つけられたらいいなって、そうおもってやってます。

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2011年3月3日木曜日

東京奇譚集

この本を読むのは三度目になる。これまで、村上春樹作品の短編は『パン屋再襲撃』が好きだったが、『東京奇譚集』を好きと思ったことはなかった。だけどなぜか読んでしまうようだ。そういえば、この本の「偶然の旅人」を読んで、カフェで本を読むという行為をするようになりました。そういう点でも私に重要な影響を与えている本かもしれない。

今回この本を読んで、私もようやく物語に対する読解力がついてきたのではないかと思った。

例えば「ハナレイ・ベイ」では「自然」と「死」が密接に結び付けられているように感じ、ある意味でこの話は生命の讃歌なのではないかと感じた。

「日々移動する腎臓のかたちをした石」は物語中の主人公の小説と、「女」と出会った彼の生活が対比されるように書かれている。「腎臓石」は主人公の感情でもあり、ラストには前向きな姿勢を感じた。

「品川猿」は一見ジョークのような品川猿から、鋭い言葉が発せられるのがショッキングであるが、マイナスであっても「自分」という存在を受け入れていくという姿勢に『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』に近いものを感じた。


…もちろん、こうした私の「読解」は見当違いかもしれない。しかし、前にこの本を読んだときよりも多くのことを感じることができた。それって、やっぱり素晴らしいことだ。

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