世の中なんでも、わかりやすくないし、どれだけ説明されても理解なんてできない。

でも、あいまいなことを「書いていく」ことで、なにかが見つけられたらいいなって、そうおもってやってます。

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2013年4月28日日曜日

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

多崎つくるとアカ、アオ、シロ、クロ。

この5人が調和していたことは、高校生までで、大学生になったとき(=ビジネスを中心とする社会に足を踏み入れる時期)にこの調和が崩れる。

完璧に調和した存在というのは、その「社会」では存在できなかったのだと思う。

5人のそれぞれが「社会」に適応できるように苦心をする。

多崎つくるには、自分の心の奥に「芯」のようなものがあった。だから大きな人間的な歪曲もなく、駅をつくる人になった。

アカ、アオ、シロ、クロは幾分か違かった。

アカはサラリーマンという仕組みに反発しながらも、結局はビジネスの大きな流れに組み込まれ、そのように演じることでしか
生きられなくなった。

アオは、サラリーマンという仕組みに乗り、日々を過ごす。誰がみても文句のない成功をおさめているようだが、どことなく満ち足りていない印象を受ける。

シロは、あまりにも、か弱過ぎて損なわれてしまう。村上春樹の小説にしばしば登場する人物。まるでノルウェイの森の直子のようだ。

クロは、必死に足掻いて結婚をし、スウェーデンへ。クロがそれほど人物的に変わらなかったのは「日本」という仕組みから脱したからなのか。

アカ、アオはそれぞれに人並み以上の成果をあげた。多崎つくるもやりたい仕事をやっているし、クロも客観的にみて幸福に見える。

しかし、彼らが本当に得たかったものは、かつての5人の完璧な調和であった。

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